全日本大学駅伝2024 東海大学の躍進に期待!関東地区予選見どころと予想

レース

いよいよ、2024年6月23日(日)に迫った全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会!

今回は伊勢路への切符をかけた、この選考会に臨む母校「東海大学」チームを徹底的に応援する展望記事をRUNSメンバー(今日から)イチの東海大駅伝チームフリークであるnaoya氏に書き下ろしてもらいました。

その情報量と東海愛はOBである私をも唸らすほどです。ぜひ最後まで読んで、選考会観戦の参考にしていただければと思います!!


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東海大学と学生駅伝

2024年6月23日(日)、神奈川県相模原ギオンスタジアムにて第56回全日本大学駅伝関東予選会が開催される。

ここからは、我らが母校の東海大学の全日本大学駅伝関東予選会における展望をみていきたい。

先ず、全日本大学駅伝において東海大学(以降東海)は2003年、2019年に優勝し大学駅伝日本一を達成している。大学3大駅伝と呼ばれる大会は出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝とされているが、全国の大学に門戸を開放している事から、真の大学日本一を争う大会と呼ばれている。

先述の通り、東海は3大駅伝の初タイトルとなる優勝を2003年全日本大学駅伝にて成し遂げているが、私は今でもそれを鮮明に覚えている。

2003年は私が東海に入学した年であり、全日本大学駅伝は第35回記念大会であった。

レースは終盤まで全くわからない展開のまま、東海、駒澤、大東の三つ巴でのアンカー最終区に突入し最後までわからない展開となる。テレビの前で手に汗握りながら、元祖東海の山の神(柴田真一さんごめんなさいw)である中井祥太さんが区間後半で一気にロングスパートし、そのまま逃げ切り日本一のフィニッシュテープを切った。

その大学日本一の瞬間が表紙の陸上マガジンは私の宝物のひとつである。

又、スピード勝負の出雲駅伝においても、現在において日本陸上界のレジェンドランナー佐藤悠基を擁して2005年初優勝から2007年迄の3連覇、東海黄金世代を擁しての2018年の優勝と4回の優勝を達成している。

やや前置きが長くなってしまったが、これまで輝かしい実績を誇る東海だがここ数年は3大駅伝すべてにおいて苦しんでいる。2019年箱根駅伝総合初優勝、全日本大学駅伝優勝日本一、2020年箱根駅伝準優勝復路優勝、この2020年の箱根駅伝復路優勝を最後に、東海は3大駅伝においてトップ3の表彰台には上がっていない。むしろシード争いに敗れ、出雲は出場出来ず、全日本と箱根に関しては予選会が既定路線となりつつある。

東海大学の今シーズン

このような歯痒い現状を打破すべく、今年度の東海も全日本、箱根ともに予選会から戦うこととなるが、本選では絶対にシードを取るべく地道な底上げをしてきた。今年度がここ数年苦しんできた東海の地力を見せるシーズンであると思っている。

そのキーマンとなるのが今年度から主将に就任した梶谷優斗(4年滋賀学園)だ。

トラックでは5000mが13.45と10000mが28.27と好記録を持つ。今年の正月箱根では6区で好走し、圧倒的劣勢のチーム状況から追上ムードに転じ、チームをシード圏外から一時シード圏内まで押し上げる要因となった走りを披露した。トラックでの強さと、ロードにおけるゲームチェンジャーとなる力は最上級生となり主将となった梶谷の能力を最大限引き出せるシーズンとなる。

又、同級生の越陽汰(4年佐久長聖)の存在も梶谷にとって大きな発奮材料だろう。昨年度3年生ながら主将を努めた越は、梶谷と共にチーム内の不和や成績低迷と悪戦苦闘してきた。

越は、1年次箱根7区区間3位という華々しいデビューを飾るが、その後は故障との闘いとなる。現在は、持病のメニエール病の治療をしながらの調整となっている。その越の負担を減らす為に、梶谷が主将になったという経緯がある。

梶谷は「越にはラスト競技に集中してほしい」と主将を引き継いだ

陸上・駅伝 - 東海大・梶谷優斗 同期から引き継いだ主将の座「越はラスト、競技に集中してほしい」 | 4years. #学生スポーツ
東海大学は梶谷優斗(4年、滋賀学園)が駅伝主将となり、2024年度のシーズンをスタートさせた。昨年度、3年生ながら主将を務めた同期の越陽汰(4年、佐久長聖)からバトンを引き継ぐ形で就任。今年度のチーム目標は、箱根駅伝5位以上。「今のままでは...

レース外での苦しい期間を共にしてきた同期だからこそ分かる事があり、4年生なら尚更である。尚、越の持ちタイムは、5000mが13.53で10000mが28.48である。やはり強い、駅伝で外さないイメージは高校時代から変わらない。

この4年生の新旧主将の力は、予選会突破のみならず、本選でのシード獲得へ必要不可欠なものであると考える。その後の箱根においては、更に然るべき戦力であることは言うまでもない。しかし、全日本予選会において、越の出走は持病の影響もありエントリー外となっている。だからこそ梶谷には越の分まで、出走できない他の4年生の分まで、魂の走りをして欲しい。梶谷の予選会エントリー予想は他大学も主力をぶつけてくる3組目、4組目のどちらである事は間違いないだろう。

全日本大学駅伝関東地区予選会

ここで、今回の予選会に参加する他大学も軽くみてみる。

東海大
東洋大
順天堂大
帝京大
早稲田大
中央学院大
日本大
日体大
明治大
法政大
駿河台大
山梨学院大
麗澤大
専修大
東農大
国士館大
神奈川大
立教大
亜細亜大
流通経済大

以上20校が今回の関東予選会に出場する。上記は、上位8名の10000メートル自己ベスト上位順となっており、東海は持ちタイムでは出場校トップとなっている。

しかし、他校の名前を列挙するだけで、これが全日本の関東予選会かと思えるほどの強豪揃いである。一昔前なら箱根のシード圏内と言われてもおかしくないチームばかりである。出場校中11チームが箱根駅伝優勝経験校だから更に驚きだ。この20チームのうち、上位7チームのみが本選への切符を手にすることが出来る。

あくまで参考になるが、持ちタイム差だと、トップの東海3時間48分37秒から7位の日大3時間50分59秒となり、その差が約2分弱となっている。更にこの下に明治、法政、神奈川、国士舘、日体、山梨学院、東農がいるから驚きである。

これをみる限りでも、持ちタイムはあくまで通過基準なだけであって、予選会本番となるとかなりの激戦が予想される。いくら持ちタイムトップと言えど、1人のブレーキが致命的なものとなる戦いが待ち受けているのは間違いない。

秩父宮賜杯第56回全日本大学駅伝対校選手権大会 関東学生陸上競技連盟推薦校選考会 - 関東学生陸上競技連盟
関東学生陸上競技連盟の大会情報を掲載しています。
https://www.kgrr.org/files/competition/100/40/entrylist.pdf

しかしながら、慌てる必要は全くない。この数字を1つの基準として、7位以内に入ればいいのだ。なぜならトップになる必要など考えることなく、通過することが今予選会の最大目標だからだ。確かに他大学の東海への意識は相当あるだろうが、東海は東海の走りを選手個々が淡々とすれば自ずと道は開けると思っている。

東海大チーム展望

その中での2人目のキーマンが、今年度の関東インカレで10000m自己ベスト更新で5位となり名実ともに東海のエースとなった花岡寿哉(3年上田西)である。持ちタイムは5000m13.41で10000m28.08である。持ち前のとにかく前で勝負する姿勢は、どこかかつての大エース村澤明伸を彷彿とさせる。前半突っ込んで後半苦しくなっても粘れる走りが出来ることが花岡の最大の強みである。

その花岡だが、予選会には順当にエントリーされているものの、予選会1週間前の日本選手権出場権も持っているため、予選会出走は回避するか強行出走かが注目される。もし、出走するとなると東海が大きなアドバンテージを得る事は間違いないだろう。

エース花岡の出場が微妙視されるなか注目されるのが、今年の正月箱根で1区区間5位と好走した同じ3年生の兵藤ジュダ(3年東海大翔洋)である。自己ベスト更新中の彼の持ちタイムは5000m13.49で10000m28.14である。高校時代は800mと1500mで圧倒的な強さを誇り、大学入学後は中距離専念かと思われたが昨年度から本格的に長距離練習を開始し、わずか1年で上記の劇的な成長を遂げた。

花岡が出走できない場合は兵藤の走りが重要となる。Wエースと呼ばれるほどに、この1年少々で爆発的な成長を遂げた兵藤も主将の梶谷と同様に3組目、4組目の出走が濃厚となっている。

そして、前エースの石原翔太郎の系譜であり、倉敷高から東海大へのルートで昨年度入学したエース候補の南坂柚汰(2年倉敷)にも期待したいところだったが、故障のためエントリー外となった。箱根でも1年生ながら安定した粘りの走りを見せていただけに残念である。

しかし、南坂の分までその倉敷高から東海大へのルートを受け継いだルーキー檜垣蒼(1年倉敷)に注目だ。この予選会にも1年生ながらエントリーされ出走濃厚である。1年生ということもあり、前半の1組目か2組目で走るのが妥当だろう。ちなみに檜垣は倉敷高2年時にアンカーとして都大路優勝のゴールテープを切っている。

ここまで、東海の注目選手を紹介してきたが、上記以外にも長い距離に安定感があり、本選と予選会経験豊富な鈴木天智(3年一関学院)、竹割真(3年九州学院)らがおり、現在の3年生が最上級生となる来年度は東海が一気に復活の狼煙をあげる年になるだろう。

最後に予選会通過校を予想する。

東海
東洋
順天堂
帝京
早稲田
法政
日体

持ちタイム、トラックでの強さ、レースへの順応力、経験値、総合的に鑑みて以上7チームが本選への切符を取ると予想する。

東海の予選会通過を心から願い選手達を応援したい。
GO!!TOKAI!!

Written by Naoya


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