
直近10kmのレースで50分を切って走るランナーから、フルマラソンで4時間を切るためのメニューを考えて欲しいと言われたので考えてみました。
おそらく、10km50分を切って走るランナーであれば3時間50分くらいはイケるとは思いますが、無理せず目指せる4時間ちょうどを目指すメニューです。
結構、このゾーンに多くのランナーがいると思うので少し参考にしてもらえれば幸いです。
対象ランナーペルソナ
30代 ラン歴3〜5年 フルマラソン5回完走 ベストタイムー10km 49分41秒、フルマラソン4時間01分
メニューの考え方
・下の表のメニューをポイント練習として月、金 or 火、土 or 水、日といった間隔で順にやっていきます。
ポイント間は2日以上空いていればOK
・ポイント練習の間は疲労具合や仕事、家事の都合に合わせ30分以上のジョグや完全休息でつなぎます。
・週1回は完全休息の日を入れる。
・疲労感が強かったり、走り始めて設定タイムに遠く及ばないようなペースでしか入れなかった時は、
躊躇なくジョグに切り替えて問題なしです。確実にこなすことが目標ではありません。
継続した練習こそが最大の目標です。
・1週間の走行距離の目安は60km以上を目指しますが、これも目安です。
距離を走ることが目標ではありません。
・メニュー表記の「+」は止まることなく連続して走ることを意味しています。
「スペース」がある場合は連続でも良いですし休息を入れても構いません。
→冬であれば冷えないウェア ⏩ 軽装 ⏩ 冷えないウェア へ着替えるタイミングとするのがベスト。
・No.10あたりからペースに余裕があれば設定より5秒〜10秒程度速いペースに挑戦してもok
ペース設定
ジョグ - 6分00~6分30秒/km
マラソンペース - 5分30秒/km
閾値走 - 5分/km
インターバル走 - 4分45/km
メニュー | |
1 | 6kmジョグ 8kmマラソンペース走 + 3分ジョグ+1km閾値走 3kmジョグ |
2 | 8kmジョグ 5km閾値走 + 3分ジョグ + 1.6km閾値走 3kmジョグ |
3 | 10kmジョグ (1km閾値走+1分休息)×4 3kmジョグ |
4 | 8kmジョグ (3分インターバル走+3分ジョグ)×5 3kmジョグ |
5 | 120分ジョグ |
6 | 10kmジョグ+10kmマラソンペース走 |
7 | 6kmジョグ 1.6km閾値走 10kmジョグ |
8 | 6kmジョグ 3km閾値走+2分ジョグ+3km閾値走+2分ジョグ+1km閾値走 3kmジョグ |
9 | 8kmジョグ 12kmマラソンペース走 3kmジョグ |
10 | 10kmジョグ (3分インターバル走+2分ジョグ)×5〜8 3kmジョグ |
11 | 120分〜140分ジョグ |
12 | 3kmジョグ 12kmマラソンペース走+1km閾値走 3kmジョグ |
13 | 3kmジョグ 16kmマラソンペース走 2kmジョグ |
14 | 40分ジョグ (2km閾値走+2分休息)×2 1km閾値走 2kmジョグ |
15 | 3kmジョグ 3km閾値走+1kmジョグ+3km閾値走+1kmジョグ+1km閾値走 3kmジョグ |
16 | 6kmジョグ (3分インターバル走+ジョグ2分)×5 3kmジョグ |
同じPBを持つランナーであっても、同じプロセスで同じような目標を達成できるかというとそうではありません。
だって「人間だもの」・・・
陸上競技歴があり戻ってきたランナーもいれば、ランニング未経験のランナーもいる。長い距離をこなせる人もいれば、スピードが容易に出せるランナーもいる。
練習後のカラダの反応や疲労感、回復具合も人それぞれです。
ただ、一つだけ誰にでも共通して必要な要素は「正しい食生活と適切な休養による継続した練習」です。
それによって、パフォーマンスだけではなくメンタルも安定し生活の質が向上し、仕事や学業、家事だって効率よく上手くいくはずです。
自分の実体験としてそうでしたから。
どんなにレベルの高い練習ができたとしても、疲労や故障により何日も走れない日々が続くと積み上げてきた練習の効果は徐々に減っていきます。無駄になっていくとは思いませんが、継続していけば確実に効果は積み上がっていくと思います。
短期的な達成感「今日は限界まで追い込めた!!」「限界を突破できた!!」を追い求めるよりも、レースまでの過程でしっかりと継続したトレーニングを積んでいくことを追い求めて、自分のカラダやココロの声に素直にトレーニングに取り組んで欲しいなと思います。