SHONAN RUNS 東日本実業団駅伝2022

レース

なぜ駅伝なのか? なぜ実業団駅伝なのか?

1区スタート

レース前もレース後も、そんな問いを聞かれることが多く明確な答えは出せずにいた。

マラソンやトラックレースは山ほどあって、メンバーそれぞれが目標を定め挑戦している。

今回集まったメンバーの中で、駅伝をメインの目標に掲げているものはいない。

4日前にフルマラソンを走ったメンバーも2人いる。

この駅伝に照準を合わせてくるチームから見れば「無謀」であり「出るだけ」と思われても仕方ない

実業団選手とは違う強さがあるはず

それでもこの3年間、チームの立ち上げからここを目標にやってきた。

GMのエゴと言われたらエゴかもしれない。

やっぱり、襷を繋ぐという駅伝の醍醐味!一体感!なのか?とも考えた。

しかし、襷を繋ぐと言っても実業団の壁は高く、今のレベルで考えると4区あたりから襷は繋がらないだろうと予測はついた。

つまり、襷を繋ぎゴールに運ぶ意義もここでは見いだせない。

じゃあ、なぜ?

まだ1区からの襷を繋いでいる貴重な写真

私自身は22年前に今の職場に入り

市役所チームとして長くこの舞台に挑戦してきた。

千葉の印西ニュータウンで東日本実業団駅伝が行われていた時代

あと2つでニューイヤーというところまでいった(10分以上あったけど)

その当時は、実業団駅伝だけではなく東日本の都道府県対抗「青東駅伝」(青森〜東京間駅伝 7日間)もあり、個人で活動していても県の代表になれば実業団ランナーと駅伝で競える舞台があった。

世の中が駅伝に対してまだまだ理解のある時代。

距離が長いだけに選手数も多く、広島の都道府県対抗駅伝ほど門戸は狭くなかったため

市役所だけではなく、県内でフルタイムで仕事をしながら活動している選手の

モチベーションにもなっていた。

そんな大会も交通事情を理由に無くなり、個人で活動する選手にとって「駅伝」で国内のトップランナーと競える環境はほぼ無くなってしまった。

そして、東日本実業団駅伝を目標に活動していたチームも市役所単独で7人集めることが徐々に難しくなっていった。

目標や過程に駅伝がなくても良いと思う。

でも、個々の目標や過程に駅伝という選択肢があってプラスになることはあっても無駄になることはない。それは選択肢の一つとして。

現状は、同一企業に勤める7人が集まらなければ、駅伝で国内トップを決めるレースには参加できない。

それが駅伝でしょ?と言われればそれまでだが

働き方は多様化しているし、自身のレベルアップのために練習で切磋琢磨する仲間が全員同一企業である必要はない。

だからこそ “クラブチーム” として実業団駅伝に参加する選択肢を持っていたいと思ったのが、このクラブ自体の始まりだった。

「実業団チームに入れなくても実業団チームに挑戦できる環境を作りたい」

それが、熊谷にきた「答え」だとレースが進むにつれて確信した。

http://hnj.jita-trackfield.jp/jita/wp-content/uploads/2022/11/ekiden_2022_02.pdf

レースは進み、速報が徐々に更新されていく

ひとりひとりの区間タイムが繋がって総合タイムになっていく

途中から襷は繋がっていないが、ゴールに向かって着実にチームは進んでいる。

それが駅伝の魅力だと思うし、そこに価値を見出す若い選手がいれば

挑戦できる環境を作っておいてあげたい

学生にそういう選択肢も提示してあげたい

チームに属していない選手にも提供してあげたい

競技経験も実績も関係ない

今、走っている、これから走る選手全てに。

そして、自分自身も監督として挑戦したい。それが答えだ。

選手、サポート含めみんなのおかげで初めての総合順位がついた

「ありがとう」

エゴに付き合ってくれて

でも、まだまだやり続けたい

これから先も

来年もここに来よう。

そして最後に一つだけ

朝陽を浴びながら、この洗濯物を干していて実感したこと

「駅伝はやっぱええぞ」

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