

日本の夏は、うだるような暑さとまとわりつく湿度でランナーにとって試練の季節。
それでも、秋冬のマラソンシーズン(10月~2月、例えば東京マラソンや大阪マラソン)を見据えて走り続けるあなたに、今回は7月から9月の中期的なトレーニングプランを届けたいと思います。
涼しいレース当日にベストパフォーマンスを発揮するためのコツを、ジャック・ダニエルズの科学的アプローチとSNSランナーのリアルな知恵を交えて紹介。
夏のランニングの課題:日本の気候を乗り越える
日本の夏は気温30°C超、湿度70%以上が当たり前。汗が蒸発しにくく、体温が上がりやすい。熱中症のリスクも高いが、この過酷な環境でのトレーニングを賢く積み重ねれば、秋冬の涼しいレース(15~20°C)で強さを発揮する土台になる。7月から9月の3カ月を賢く使えば、東京マラソンや大阪マラソンで最高の結果が狙える。
夏のランニングを続ける5つの鉄則
夏のトレーニングを安全かつ効果的に進めるための基本ルールを紹介。どんなランナーにも通用する5つのポイントだ。
1. 涼しい時間帯を味方に
朝5~7時や夕方18時以降の涼しい時間帯を選ぼう。気温が5℃下がるだけで体感は別世界。SNSでは「早朝ランが夏の定番!」と盛り上がっている。都市部なら、代々木公園や砧公園の日陰ルートが人気だ。
2. ペースはゆったり、焦らず
暑さでは普段のペースが維持しにくい。これは自然なこと。いつもより10~15秒/km遅く、心拍数を抑える。例えば、普段5分/kmなら5分15秒/kmでOK。SNSのランナーも「夏はタイムを気にせず、秋冬の爆発力を信じる」と前向きだ。
3. 水分補給はこまめに
走る前、途中、後に150~250mlの水やスポーツドリンクを15分ごと。日本の高湿度では汗でナトリウムが失われるから、ポカリスエットやアクエリアスで電解質を補給。ロングランではコンビニや公園の水道をルートに組み込もう。
4. 体を冷やす工夫を
濡れたタオルを首に巻く、帽子やサングラスで日差しをブロック。SNSでは「日傘ラン」「冷却スプレー」「背中を冷やす」といったアイデアが人気。走る前に冷水をかぶれば体温上昇を抑え、走後の冷シャワーで回復も早まる。
5. 一貫性が勝利の鍵
暑さで練習量が減っても、週3~5回のランを継続。SNSランナーも「夏は丁寧に、休み休み」とアドバイス。秋冬のレースで輝くため、小さな一歩を重ねよう。

ジャック・ダニエルズの理論で中期プランを構築
ジャック・ダニエルズの「ランニング・フォーミュラ」(第4版)は、科学的なトレーニングのバイブル。夏から秋の中期的な準備にどう活かすか、見ていこう。
Eペースで土台作り
ダニエルズのトレーニングの軸は「イージーペース(Eペース)」。会話ができるゆったりペース(心拍数65~79%)で、夏はこれを多めに。7~8月は週4回のEペース走(8~10km、例:6分/km)を早朝に。暑さでパフォーマンスが落ちるから、ペースを5~10%落とすのがコツ。9月は距離を10~12kmに伸ばし、秋のレースに備える。
高強度練習は慎重に
インターバル(Iペース)や閾値走(Tペース)は効果的だが、夏は負担大。週1回、涼しい時間やジムのトレッドミルで。例えば、4分/kmで1km×5本(2分休息)。9月からは週2回に増やし、レースペースに慣れる。ダニエルズは「質より一貫性」を強調するから、夏は無理せず続ける。
ロングランは短めで賢く
夏のロングランは通常の7~8割の距離(例:20km→14~16km)。3~5kmごとに給水ポイントを確保し、スポーツドリンクを携帯。9月は気温が下がるので、18~22kmに延ばし、レースペースを少し混ぜる。ダニエルズは「水分補給がパフォーマンスの鍵」と言う。
熱順化で体を適応
暑さに慣れる「熱順化」には1~2週間。7月は30分の軽いジョグから始め、徐々に45~60分に。心拍数を低く(最大の60~70%)保ち、汗をかく練習を。8月後半には熱への耐性が付き、秋の涼しい環境で効率よく走れる。ダニエルズは「体温調節の向上はレースで大きな差になる」と太鼓判。
SNSランナーのリアルな夏トレ術
XなどのSNSで活躍するランナーの工夫は、夏のトレーニングに実践的なヒントをくれる。どんなアイデアが飛び出しているか、チェック!
冷却グッズで快適ラン
「濡れたタオルで首を冷やす」「冷却スプレーでリフレッシュ」「日傘ランで直射日光をカット」。ハイテク派は「COREセンサーで深部体温をモニター」と投稿。体温が38.5°Cを超えないよう調整すれば、熱中症リスクも減る。ダ二エルズの体温管理の考えともマッチ。
時短練習で効率的に
「暑い日は20分のインターバルでサクッと」「1kmダッシュ×4本で終了」。短時間の高強度練習は、ダニエルズのインターバル理論と相性抜群。早朝に5分走×3本をやって、涼しいうちにシャワーへ。9月からはインターバルの量を増やし、レースに備える。
モチベーションをキープ
「夏の努力は秋冬に花開く」「仲間とグループランで気合い注入」。ランニングクラブやSNSで仲間と励まし合う投稿が多い。走った後に温泉や炭酸水でリフレッシュする人も。ダニエルズの「一貫性」の教えを、仲間とのつながりで実践。
UV対策とウェア選び
日本のランナーは日焼け対策も万全。「長袖UVカットウェア」「SPF30の日焼け止めをたっぷり」。軽量で通気性の良いウェア(例:アンダーアーマー、CW-X)が人気。ダニエルズも「環境に合った装備がパフォーマンスを支える」とアドバイス。

秋冬マラソンに向けた7~9月のトレーニングプラン
秋冬のマラソン(10月~2月、例:東京マラソン、大阪マラソン)を目標に、7~9月の3カ月を段階的に組み立てよう。レース当日は気温15~20°C、湿度50~60%がgreso。夏のベース作りから秋の仕上げまで、具体的なプランを。
7月:ベースを固める
- 週の構成:
- 月・水・金:Eペース走(8~10km、6分/km)。早朝、日陰ルート(例:皇居外周)。
- 火:インターバル(4分/km、1km×5本、2分休息)。ジムか涼しい時間に。
- 木:休息またはスイム(30分)。
- 土:ロングラン(14~16km、6分/km)。3~5kmごとに給水。
- 日:リカバリージョグ(4~6km)または休息。
- ポイント: 週30~40km。濡れたタオルや帽子で冷却、500mlのスポーツドリンクを携帯。心拍数モニター(例:Garmin)で140bpm以下をキープ。熱順化を意識し、短時間のジョグから始める。
8月:持久力とペースを強化
- 週の構成:
- 月・水・金:Eペース走(8~12km、6分/km)。
- 火:マラソンペース走(5分/km、8~10km)。レースペースを体に覚えさせる。
- 木:休息またはバイク(30分)。
- 土:ロングラン(16~20km、6分/km)。後半5kmをマラソンペースで。
- 日:リカバリージョグ(4~6km)。
- ポイント: 週35~45km。8月後半は気温が下がるので、ロングランを18~20kmに。給水と冷却を徹底し、SNSの「時短練習」を参考にインターバルを週1回継続。モチベーション維持のため、仲間とグループランを。
9月:レースペースを磨く
- 週の構成:
- 月・水:Eペース走(8~10km、6分/km)。
- 火:閾値走(4分30秒/km、5~6km)またはインターバル(4分/km、1km×6本)。
- 木:休息または軽いクロストレーニング(例:ヨガ、30分)。
- 金:マラソンペース走(5分/km、10~12km)。
- 土:ロングラン(20~24km、6分/km)。中盤10kmをマラソンペースで。
- 日:リカバリージョグ(4~6km)。
- ポイント: 週40~50km。レースペース走を週1~2回に増やし、レース1カ月前からピーク(最大55km)。レース2~3週間前からテーパリング(週20~30km)。SNSの「秋冬を見据える」マインドで、夏の努力を自信に変える。
レース当日の戦略
ダニエルズの「最初の1/3はゆっくり」戦術を採用。最初の5kmは目標ペース+10秒/kmで走り、徐々にペースアップ。給水所ごとに150ml飲み、冷却グッズで体温管理。秋冬の涼しい気候を活かし、後半で力を発揮。東京や大阪のフラットなコースなら、一定ペースを意識。
熱中症を防ぐための注意点
日本の夏は熱中症が最大の敵。めまい、吐き気、頭痛を感じたら即ストップ。冷水をかぶり、涼しい場所で休息を。気象庁の熱中症警戒アラートをチェックし、湿度80%超の日はジムのトレッドミルに切り替え。ダニエルズも「安全が第一」と警告。COREセンサーで体温モニター(38.5°C以下)を活用するのも賢い。
リカバリーとモチベーションの保ち方
暑さで体は疲れやすい。走後は冷水シャワーやアイスバスで体温を下げ、炭酸水や温泉でリフレッシュ。SNSのランナー仲間とグループランを計画すれば、モチベーションもアップ。ランニングクラブ(例:東京のRunbase)やXで仲間とつながり、「夏の頑張りは秋冬に花開く」を合言葉に。ダニエルズの「一貫性」を胸に、暑い日もコツコツ走ろう。
夏のランは秋冬の自分への投資
日本の夏は過酷だけど、賢く走れば秋冬のレースで輝ける。夏に無理して「鍛える」必要はありません、あくまで賢く!
早朝ラン、ペース調整、給水、冷却、一貫性。この5つのルールを軸に、ダニエルズの理論とSNSランナーの知恵をミックスすれば、暑さも味方になります。7月はベースを固め、8月で持久力を強化、9月でレースペースを磨こう。
秋冬のマラソンレースのゴールで、最高の笑顔を想像しながら、今日も一歩踏み出して!🏃♂️
